Archive for the ‘TV’ Category

「モンテ・クリスト伯」に胸躍らせる

土曜日, 1月 8th, 2005
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昨年末から、「モンテ・クリスト伯」ずっぽりにハマっている。
巌窟王 1きっかけは、テレビ朝日で放映されているアニメの「巌窟王」。テクスチャをスクリーントーンのように衣服に貼り付け、背景は3DCGを使うなど、斬新な試みがなされている作品だ。技術的にも見るべきところは多いし、ジャン・ジャック・バーネルによるサウンドトラックもすばらしい(気付くとエンディングテーマを口ずさんでいる!)。ゴージャスな映像で描かれた幻想的な未来のパリは一見の価値あり。キャラクターの時代がかった大仰な演技も美しい背景によく映える。
モンテ・クリスト伯〈1〉興味を持ったので、岩波文庫から出ている「モンテ・クリスト伯」を読み始めたのだが、これがまた面白い。訳が古いこともあって最初のうちはちょっと読みづらいが、ダンテスが牢に入れられる辺りから、気分は完全に19世紀。まだ途中だが、なぜこんな作品を今まで読まなかったかと後悔しきり。そういえば、小学生の頃、巌窟王を手に取ったことはあったのだが、「復讐」という文字が何となく恐ろしげで結局読まなかった記憶がある。
小説を読むと、アニメ「巌窟王」の舞台がはるかな未来であることも納得が行った。映像化する際、19世紀のままでは新しい視聴者を引きつけにくいだろうし、中途半端に舞台を現代にするとスケール感が出ない。莫大な富、華やかな貴族階級の暮らしを描くために、まったく異なる世界を選んだのだろう。今のところ、このコンセプトは成功しているように思う。

CMをカットするのは著作権法違反?

土曜日, 11月 13th, 2004
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2004年11月13日の朝日新聞朝刊経済面記事より。

日枝久・日本民間放送連盟会長(フジテレビジョン会長)は12日の記者会見で、DVD録画再生機を使ってCMや見たくな場面を飛ばして番組を録画・再生することが、「著作権法に違反する可能性もある」と述べた。電機メーカーなどに何らかの対応を求められないかを検討するため、民放連で研究部会を設けた。……(中略)……「放送は1時間すべてが著作物と考える学者もいる。いろんな問題を含んでいる」と語った。

ああ、またか……。CMカットさせないようにするのではなく、CMを見せるための放送というモデルが破綻しはじめていることを認識すべきなのでは?
CMカットの話ではないがデジタル放送の録画について、先月のITmedia記事でAV評論家の麻倉怜士氏が嘆いていた。

「コピーワンスは、もしかしてエアチェックする気をなくさせるのが目的ですか?との質問に対して、在京キー局の人は『まさしくその通り』と答えて非常に驚いた。こういうことをいっているのだから、ハイビジョン時代になっても放送局の体質は全然変わっていない」

いったん既得権益を握ってしまうと、新技術によるライフスタイルの変化に追従しようとしないのだなあ。

(2004年11月19日追記)
海外でも、CMスキップは論議を呼んでいる模様。
TiVo、「CMスキップしても広告を表示」機能を導入へ

(2004年11月23日追記)
小寺信良氏は、テレビコマーシャル時代の終焉という記事の中で、これから放送で行なう広告は、インフォマーシャルに変質すべきだ。と提言している。

(2004年12月18日追記)
民放連会長の発言は各所で批判されている模様。
CMカットは著作権法違反の可能性? 民放連会長がDVDレコーダーに注文 ? 専門家は「問題ない」と反論(asahi.com)

野心的な学習リモコンARS-3000「リモスタイル」

金曜日, 11月 12th, 2004
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学習リモコンの麻薬性は、権力に似ている。指先1つであらゆる機器を操れる悦び。そこに人は魅せられてしまうのではないだろうか……。
などとどうでもいいことを考えつつ、ここのところアルテアインクの「ARS-3000」という学習リモコンをいじくっている。これは大型の液晶タッチパネルを備えており、そこにボタンを表示して操作するタイプ。手探りで操作するのは難しいが、その分ボタンカスタマイズの自由度が高いのが魅力だ。
ITmediaの記事で興味を持ち、メーカー直販サイトから購入した。

(さらに…)

ビデオデッキレンタルに乗り出す「ロクラク」

火曜日, 11月 9th, 2004
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3年前、まだHDDビデオレコーダーが物珍しかった頃、日本デジタル家電というメーカーがロクラクという製品を発売した。当時としては価格の割に性能もよく、私も1台買い、さらにロクラクIIへのアップグレードサービスも受けた。その後、大手メーカーがあっという間にこのジャンルに乗り出してきて、ロクラクの名前を聞くことも少なくなっていた。
ところが、最近日本デジタル家電はロクラクを使ったビデオレンタルビジネスに乗り出したようだ。日本国内にロクラクIIを1台置いておき、海外のロクラクIIからインターネット経由で日本のテレビ番組を録画・再生するというもの。海外に住んでいる日本人にとっては相当魅力的なサービスだろう。

(さらに…)

衛星放送って、もしかして意外と簡単?

木曜日, 10月 21st, 2004
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「衛星わいせつ番組、立件」(10月21日朝日新聞朝刊)という記事。

通信衛星を利用してフィリピンから日本に向けてわいせつ番組を配信したとして……中略……容疑者らは今年3?7月、全国の契約者52人に専用チューナーとアンテナを販売、月約6000円を払わせてわいせつな画像を送信した疑い。

チューナーとアンテナがいくらかはわからないが、月額料金はべらぼうに高いというわけでもないのかな(内容次第ですが(笑))。

フィリピンの衛星放送の発信局からインドネシアの民間通信衛星を経由して、日本、台湾などアジア各地にわいせつ番組を配信。

なんかものすごい大がかりな仕組みだ! 通信衛星って、いったいどういう仕組みになっているんだろう。しかし、これならサーバー立てて、ストリーミングで流した方がよっぽど安上がりで簡単なのではないかと思った(ユーザー側にインターネットアクセス環境がいるけど)。

(2004年11月17日追記)
ZAKZAKに、詳しい記事が掲載されていた。

i.LINK経由でハイビジョン録画可能なHDD&DVDレコーダー

木曜日, 9月 30th, 2004
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パイオニアから発売されるHDD&DVDレコーダー「DVR-920H-S」「DVR-720H-S」は、地上デジタルやBSデジタルのハイビジョンがi.LINK経由でHDDにそのまま記録できる!
しかし、惜しい! i.LINK経由で録画した番組は他の機器へムーブできないし、画質を落としてDVDに焼くこともできないのだ。
ハイビジョン録画可能で、DVDにも(画質を落として)焼けるけど、i.LINK経由での録画ができないシャープ「DV-HRD200」Amazon)といい、CATVデジタル放送視聴者のための快適録画環境まで「あともう一歩」。そうそう、i.LINK経由しか使わないユーザー向けのチューナーなし廉価モデルも期待したい。というか、出してください。

48時間しか見られない番組を「購入」

土曜日, 9月 11th, 2004
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来年1月より、J-COMがCATVデジタル放送でVOD(ビデオオンデマンド)サービスを開始するというニュース(INTERNET Watch)
早送り・巻き戻し・一時停止も行えるようだし、10月からはHDコンテンツも提供されるということなので、私はけっこう期待している。
ただ、

購入した番組は、映画やスポーツなど通常の番組が48時間の視聴が可能。アダルトのみ視聴時間が10時間となっている。

ということだが、48時間しか見られないコピー不可の番組を「購入」というのはいかがなものか。
それって普通の感覚ならば、レンタルって言わないか? デジタルコンテンツでは購入とレンタルの境目が曖昧になるとはいえ、この場合の「購入」はコンテンツ提供側に都合のよすぎる言葉だろう。ちなみに、電子書籍のTIMEBOOK TOWNは「貸本屋」と名乗っている。
マスコミも、言葉の使い方をもうちょっと突っ込んだ方がいいんじゃないかと思う。
(追記)
視聴する権利を購入という意味では、もちろんこの場合も間違っているわけではないのだろうが……。そういえば、ケータイコンテンツなんかでは「利用」料ということが多いような。

後部座席の子供は、モーツァルトを聞くか?ニモを見るか?

土曜日, 9月 4th, 2004
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米Microsoftは音楽ストア「MSN Music」で、Appleの「iTunes Music Store」に対抗しようとしている(ITmedia)。さっそく、アップル vs MSの舌戦がスタート(ITmedia)しているわけだが、デジタルメディアに対する両社の姿勢が大きく異なる点として、携帯ビデオプレイヤーがある。

「2時間も車の後部座席に座らされる子どもに『車の中でビデオを見たいか』と聞いてみればよい。自分の子どもなら見たがるだろう。Steveの子どもはバッハやモーツアルトしか聴かないのかもしれないが、うちの子どもは『ファインディングニモ』を観たがる。だれが作ったのか知らないが、あれは素晴らしい映画だ」(Gates)

ここでビル・ゲイツが引き合いに出しているのが『ファインディング・ニモ 』というところが面白い。ニモの制作会社はPIXAR、そのCEOはスティーブ・ジョブズなのである。もちろん、ビル・ゲイツはこのことをわかって皮肉っているわけだ。

確かに、携帯ビデオプレイヤーが、サイズも価格もバッテリー持続時間も使い勝手も音楽専用プレイヤーと同等なら、みんなビデオプレイヤーを買うだろうけど……。あと、映画などのコンテンツの場合、わざわざ携帯型ビデオプレイヤー用のコンテンツを買うかな? 外で見るには十分でも家のテレビで見るには粗すぎる、そんなコンテンツはよほど安くしないと売れないのでは? ソニーのPSPについても同じ問題があると思う(PSPはROMでしかコンテンツを売らないから、問題はよりシビアだろう)。

それにしても、コピーワンスでしばられまくった日本のデジタル放送では、自分で録画した番組を持ち出すことも難しい。マイクロソフトの戦略で、放送業界、コンテンツ業界がもっと危機感を持ってくれるとよいのだが。(追記:コンテンツ保護をもっとガチガチにしろということではなく、今みたいにガチガチにしていると新しいマーケットを作れなくて結局日本の映像・放送産業が衰退するのではないかということです。念のため)

オリンピックに押しつけのドラマは不要

月曜日, 8月 23rd, 2004
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前半を過ぎたアテネオリンピック。最初悩んでいたほど録画しまくっているわけではないが、けっこう満喫している。今までで一番見ているオリンピックかもしれない。深夜の放送で気になるものは、Rec-POT MAmazon)で録画して、さっさと寝る。朝仕事を始める前にざっと流して面白そうな競技があれば、休息時間か夕食後に見る。全部見ようと意気込みすぎなければ、何とか折り合いを付けてやっていけるものだなあ。本音をいえば、一日中ぼーっとオリンピックを見ていたいところだけど。

さて、デジタル放送の視聴環境(CATV経由)でオリンピックを見ての感想。まずはよかった点。
・ハイビジョン映像は、やはり圧巻。しみじみハイビジョンにしてよかった!試合の臨場感がSD映像とは段違いだ。マラソンの中継では、2つのグループを同時に映したり、現在位置などの情報も表示している。解像度が高いから、情報が多くても画面は見やすい。
・データ放送はすごいというほどではないが、けっこう重宝する。特に、NHKのBS-hiが充実している。野球の投球内容がすぐ表示されたり、競技のルール説明を見られるのがいい。
・私にとってのベストシーンは、柔道・女子52kg級の準決勝第2試合。残り3秒で出た横沢由貴選手の袖釣込腰は本当に鳥肌が立った。マジで涙が出そうなほど感動。これはリアルタイムで見ていたし。柔道の試合は、予選も決勝もいい。
・実をいうと、今まで「卓球少女」福原愛選手をちゃんとテレビで見たことがなかった。「サー」(ター?ヤー?)って声は、どっかの観客が出しているのかと思っていたよ……。

残念な点も多い。多くは、テレビ局の姿勢について。
・ハイビジョン放送が思ったほど多くない……。アップコンバートされた疑似ハイビジョンが多い。
・競技について詳しくもないタレントのおしゃべりでつないでいく番組はうんざり。試合に臨んでいる選手の気持ちを、日本にいるタレントに聞いてどうする。
・日本選手のドラマだけを盛り上げすぎ(特に民放)。お涙ちょうだいものを作っている時間があったら、対戦する外国人選手のデータもきっちり集めて、どういう選手なのかを見せてほしい。日本人選手を応援するにしても、ライバルがどういう人かわかれば、より試合にのめり込めるというもの。スポーツ中継に、押しつけのドラマは不要だし、選手にも失礼だろう。今の民放は、視聴者をバカだと思っているようにしか見えない。
・試合と試合の間などは、タレントのおしゃべりを入れるのではなく、アテネの街や競技場内の雰囲気が伝わる映像だけを淡々と流してくれればよいのに。
・もっとマイナー競技も中継してほしい(今さらいってもしょうがないが)。トランポリンやビーチバレー(ちょっとオヤジ入ってます)、すごく楽しみにしていたのに、ほとんど放映されない。
・ひどい解説者がいる。特にひどかったのが、ソフトボールの日本・オーストラリアの準決勝。解説者はひたすら「そうです」を連発するだけでまったく解説になっていない。

内容的にも映像的にも素晴らしい試合を、テレビ局が台無しにしていることが多いのがつくづく残念。

アテネオリンピック、見るか録るか

水曜日, 8月 11th, 2004
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私はふだんスポーツ番組をろくに見ないのだけど、アテネオリンピックには妙に熱くなっている。理由は、今年になってハイビジョンの視聴・録画環境が整ったから(こちらとかこちらを参照のこと)。わざわざ五輪特集のムックまで買ってきて、録画スケジュールを練っているくらい。いや、我ながら日本人的である。
しかし、これが実に難しい。
現在視聴できるチャンネルは、「地上デジタル」「地上アナログ」「BSデジタル」(CATV経由)で、録画機材はRec-POT MAmazon)とロクラクII(最近はRec-POT Mしか使っていなくて、久しぶりに電源を入れた)。
私はDVDに書き出すつもりはなく、タイムシフト的に録画したいだけだ(早寝早起きの健康的な生活を送っているもので)。厄介なのは、ハイビジョンクオリティで録画できるRec-POT Mは追いかけ再生ができないこと。Rec-POT Mにぎっちり録画スケジュールを詰め込むと、録画した番組を好きな時に再生することができなくなってしまう! 今まで追いかけ再生ができないことはあまり気にならなかったが、録画スケジュールが詰まっている時は厳しい。あと、Rec-POT MはEPGから録画予約できて手軽だけど、五輪は1つの番組が数時間に及ぶことが多い。下手に予約しておくと、録画している間、ほかの番組がまったく見られなくなってしまう(Rec-POT Mは録画中のキャンセルができない)。地上アナログの番組はTV側のチューナーで見られるけど。
どれをRec-POT Mで、どれをロクラクIIで録るのか、悩ましい。

だが、冷静に考えてみると、そんなにオリンピックを見るヒマはないのだなあ。タイムシフトしたハイビジョン映像を堪能したいのであれば、NHK BS-hiのハイライト番組を見ればいいような気がしてきた……。こういう番組録画っていうのは、ついつい手段が目的になってしまうから自制しないと。
うーん、でもものは試し、とりあえずNHK BS-hiの開会式中継をRec-POT M、女子柔道48kg級の決勝をロクラクIIで予約してみた。