Archive for the ‘book’ Category

水と生命の不思議な関係『水とはなにか』

木曜日, 10月 30th, 2008
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水とはなにか―ミクロに見たそのふるまい (ブルーバックス 335)30年以上前に出版されたブルーバックスの『水とは何か』は、現在も版を重ねていて私が購入したのは第51刷。
分子レベルから水と生命の関係を解き明かすという本書は、私のような門外漢にもかなりの感動を与えてくれた(化学知識がなくてよくわからず、スルーしてしまったところも多いのだけど)。
中でも、印象に残ったのが、分離圧と温度変化の関係。水の中で2枚のガラス板をぴったり合わせると、板を引き離すために相当の力(分離圧)が必要になる。この分離圧は温度によって変化するのだが、これが単純に温度に比例するわけではないそうなのだ。分離圧は、15、30、45、60℃で最大を示す。
当然、生物の体内は多くの水を含むのだけど、生体内の隙間に入り込んだ水は、2枚のガラスに挟み込まれた水と同じような性質を示すのではないかというわけ。
研究によれば、生物の生存最適温度は、みな15、30、45、60℃を避けた範囲にあるらしい。ふーむ、こういう研究結果が、生物学や農業、歴史研究なんかを支えているのだなあと、改めて感心したのであった。

Web2.0を裏側から見た『クラウド化する世界』

日曜日, 10月 19th, 2008
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クラウド化する世界『クラウド化する世界』は、『ITにお金を使うのは、もうおやめなさい』の著者ニコラス・G・カー氏による、コンピューティングに関する中長期的な予測。
かつて、企業は個別に発電装置を所有していたが、全国的規模の電力会社の登場でそうしたモデルは崩れた。本書の前半において、ITも同じ運命を辿っているということを、電力会社との対比でビビッドに描き出す。ITに詳しくない人にとって、これほどわかりやすいクラウドコンピューティングの解説はないかも。
後半は、ネット上の情報を付き合わせることで、プライバシーがいとも簡単に浸食されることなど、「クラウド化した世界」のマイナス面を指摘。

生産手段は大衆の手に渡しておきながら、その共同作業の産物に対する所有権を大衆に与えないことで、ワールドワイドコンピュータは多くの人々の労働の経済的な価値を獲得して、それを少数の人々の手に集約するための極めて効率的なメカニズムを提供しているのである。(p.171)

コンピュータシステムは一般的に、そしてインターネットは特に多大な力を個人に与えるが、その個人をコントロールしている企業、国家、その他の機関にはもっと大きな力を与えているのである。(p.228)

うわあ、辛辣だ……。しかし、かなりの説得力があるのも事実。梅田望夫氏の『ウェブ進化論』を始めとする楽観論と合わせて読んでおきたい。

今時のビジネス書に見る、ゆとりが知的生産を増やすという考え方

日曜日, 10月 5th, 2008
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最近は、企画のためと個人的な興味から、ビジネス書、中でも知的生産関連の書籍をよく読むようになった。人気の書籍に共通するのは、知的生産向上の目的はゆとりを増やすためであり、ゆとりを増やすことでいっそうの知的生産向上を図るという考え方だろう。

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その手があったか!『村上式シンプル英語勉強法』

日曜日, 10月 5th, 2008
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村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につける『村上式シンプル英語勉強法』の著者、村上憲郎氏は米Google副社長兼日本法人社長。こういうすごい肩書きを持つ人のノウハウってその他大勢の役には立たないんじゃないの、と思っていたのだが……。
うん、これは使える。実際に試してみるのはこれからだから、「使えそう」ということだけど。自分が感じている壁を乗り越えるヒントが見つかったように感じた。

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勝間和代「Book Lovers」に小飼弾登場

土曜日, 10月 4th, 2008
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「Book Lovers」は、勝間和代氏がパーソナリティを務める、J-Waveのインターネットラジオ(10/1スタート、月〜金:12:30〜12:45)&ポッドキャスティング。お勧めの本を勝間氏が毎日紹介していきます。
10/6(月)の週のゲストは「404 Blog Not Found」のアルファブロガー、小飼弾氏。
勝間氏によればもう収録は終わったそうですが、

αブロガー、小飼弾さんの著作弾言ですが、無事、補充になったようです。
この本については、来週月曜日のブックラバーズでたっぷりとお話しいただけますが、ふだんから、ブログで断言しているさまざまな視点を披露します。
ちょっと前まで品薄でしたが、無事、アマゾンも補充になったようです。
この本の中では、BASIC INCOME論をはじめ、さまざまな小飼弾ワールドが縦横無尽に語られています。
ブックラバーズもほとんど同じ状況で、リスナーの方たちがどこまでついて行けるのか、不安になりながらも、休み時間にもとまらないトーク、ぜひ、本と合わせてお楽しみください。
月曜から金曜まで、ずっと小飼弾さんです。すごいです。

とのこと。はたして、どこまで暴走するのでしょう……。

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方
『弾言 成功する人生とバランスシートの使い方』の目次と書評リストはこちら

『弾言』刊行記念、小飼弾×勝間和代トークショー&サイン会(11月7日:丸善 丸の内本店)

火曜日, 9月 30th, 2008
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『弾言 成功する人生とバランスシートの使い方』(目次と書評リストはこちら)の刊行を記念して、小飼弾×勝間和代トークショー&サイン会が開催されます。

・場所:丸善 丸の内本店 3F 日経セミナールーム
・日時:2008年11月7日(金) 19:00?(18:30開場)
・定員100名様
・要整理券

 参加方法は、こちらをご参照ください。

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方

アルファブロガー小飼弾は『弾言』する

木曜日, 9月 25th, 2008
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弾言 成功する人生とバランスシートの使い方「残業だらけの上に給料が安い」とか「やりたいことが見つからない」、あるいは「恋人ができない」等々、自分の人生をうまくマネジメントできていないと感じている人は少なくないはず。
うまく行かない理由を国や社会、親のせいにするのは簡単だけど、愚痴を垂れているだけじゃ何も変わりません。
えっ、そんなことは言われなくてもわかってるって? じゃあ、何から始めましょうか?
「404 Blog Not Found」の小飼弾氏による『弾言 成功する人生とバランスシートの使い方』アスペクト刊)には、そのヒントがあります。

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やっぱり売れていなかった電子書籍端末

火曜日, 7月 1st, 2008
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電子書籍端末売れず──ソニーと松下が事実上撤退 – ITmedia Newsというニュース。
このブログでも電子書籍端末を何度か取り上げたが、撤退と聞いても「やっぱり」という感想しか浮かばない。
ソニーのLIBRIeで電子書籍はブレークするか?
電子書籍端末をいじってきた
カードごとに実行権が必要なビューワっていったい……
LIBRIe上でWebページやパソコン用文書を閲覧
松下の新電子書籍端末

PDF書類をiPod touchで読んでみるとけっこう楽しかったりする。おそらくそのうちiPhone/iPod touch用テキスト・PDFビューアがAppStoreで売られることになるだろう。アップルがiTunesストアで書籍を売り始めたら、すぐにKindleの対抗勢力になれるかも(まあ、その場合でも日本での販売は後回しになるんだろうけど)。

会計ってこういうことなのか!

木曜日, 3月 27th, 2008
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国語算数理科しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」恥ずかしい話だが、いい歳をこいて私はどうも会計のことがわかっていない。「えーっとこれが借方になって……」と考えているうちに、寝てしまう。大人として社会と関わっていくには最低限会計の知識くらいないとなあと思って、会計の入門っぽい本にも手を出してみるが、あまりのつまらなさに鼻水が出そうになる。
そういうわけで、某氏に泣きついて紹介してもらったのが『国語算数理科しごと―子どもと話そう「働くことの意味と価値」』(岩谷誠治著、日本経済新聞出版社)。
お父さんが娘に対して、仕事とはどういう事かをかみ砕いて説明するという作りになっている。20分もかからずに読み終わるほど薄い本だが、内容濃すぎ! 貸借対照表と損益計算書の概念を、ほのぼのイラストでここまでわかりやすく解説するとは。会計の入門書にチャレンジする前に、この本に目を通しておけば、間違いなく理解が深まるはず。難しいことを難しく書くのは簡単だけど、難しいことを簡単に書くのはとても難しいことなのだ。著者も編集者もすごい。
惜しむらくは、書名に「会計」と入っていないことか(著者の意図からして入れたくなかった気持ちもわかるけど)。会計に疎い人にとって最良の入門書だと思うが、「会計」というキーワードで検索に引っかからないのは何とももったいない。

絵本『ママ、どうしておうちにサーバーがあるの?』をゲット

水曜日, 1月 30th, 2008
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ms_server_book.jpgITpro EXPOのマイクロソフトブースで、噂に名高い絵本『ママ、どうしておうちにサーバーがあるの?』(副題:お子様が家庭用サーバーを理解するために)を入手した。評判通り、シュールな出来である(英語版についてはGizmodo Japanで詳しく紹介されている)。
これは副題が示すように、子供に家庭用サーバー(Windows Home Server)の役割を教えるための絵本。イラストも美しい力作なのだけど、それから、他のお友達にからかわれるかもしれないだそうで、うちにサーバーがあると子供がいじめられてしまうらしい。けれどそれは、みんなうらやましいだけなの!ということなので、安心してよいようだ。
なんだか、頭の中がむずむずしてくるような、えもいわれぬおかしさが立ち上ってくる。販促グッズとして、かなりのヒットではないだろうか。これってもちろん、IT関係者に向けてのギャグなんですよね……?