Archive for the ‘book’ Category
水曜日, 4月 28th, 2004
三省堂書店が、日本IBMの検索用ソフトウェアを利用して店頭検索端末であいまい検索機能を実現した(CNET Japan)というニュース。記事によれば、
全角/半角や大文字/小文字の違い、長音記号の有無、「ヂ」や「ジ」など濁音の相違、誤記など、表記方法の揺れを吸収するという負荷の高い検索処理を高速処理できるようになったという。例えば、「芥川龍之介」で探す場合、「竜之介」や「龍之助」と間違った入力をしても、全著作を1秒以内に検索できた。
とのこと。
実際に三省堂書店神田本店で触ってみた。確かに、レスポンスが驚くほど速い。これまでの書誌検索端末とは、レベルの違う操作感だ。試しに「バイオリン」が書名に含まれる書籍を検索してみると、「ヴァイオリン」などを含むものも検索される。ただし、「バイリンガル」を含むものも結果に含まれていた。これはバグではなく、少しの打ち間違えは許容する仕様になっているからだろう。記事では漢字の打ち間違えにも対応すると書いてあるが、客が操作できる端末からは漢字の入力はできないので、これは社員用検索システムについてのことと思われる。
(さらに…)
Posted in book, character_code, programming | 2 Comments »
木曜日, 4月 22nd, 2004
今日から4月25日まで、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で第11回東京国際ブックフェア2004が開催されている。同時開催のデジタルパブリッシング フェアで電子書籍・出版関連の製品が出展されているので、行ってみた。お目当ては、LIBRIé(リブリエ)をはじめとした電子書籍端末だ。
(さらに…)
Posted in book, DTP, event, gadget, PDA, XML | No Comments »
金曜日, 3月 26th, 2004
鳴かず飛ばずだった電子書籍だが、LIBRIé(リブリエ)(型番:EBR-1000EP)で今度こそ盛り上がるかも、という気がしてきた。電子書籍がブレークしなかった理由の1つに、普通の人が使ってみたいと思う読書端末がなかったということがあるだろう(少なくとも私は、でかくて検索もできないΣBookにまったく食指が動かない)。
LIBRIéのレビューについては、すでにeblogblogなどで詳しく紹介されており、動作速度を除けばなかなか魅力なようだ。
ただ、LIBRIéで使われるBBeB Bookフォーマットの電子書籍は、今のところ60日間レンタルのものしかない。PC Watchの記事によれば、当初はレンタルのみだが、そういうニーズがあるのは理解している。ユーザーの意見を聞きながらよりいいサービスを考えていきたい
ということだそうだが。
私としては、販売用コンテンツだけでなく、ユーザーが所有しているテキストをLIBRIéで読めれば普及はかなり加速するのではないかと思う。もちろん、プレーンテキストやPDFをそのまま読めるという仕様では、出版社は賛同しないだろう。
しかし、方法はあると思う。例えば、テキスト→BBeBフォーマットのコンバータを有料で販売し、このコンバータは特定のPC上でしか動作しないようにする。そして、このコンバータでBBeBに変換したコンテンツは特定の端末でしか利用できないようにすれば、違法コンテンツの拡大は防げるのではないか。ASCII24の記事によれば、凸版印刷(株)、(株)大日本印刷や電子書籍フォーマットのスタンダードであるドットブックを提供している(株)ボイジャーがコンバーターの開発にあたるなど、20社がBBeB規格に賛同している
という。ユーザーの立場に立った展開をしてもらいたいものだ。
電子書籍には、すでに青空文庫のような充実したコンテンツの蓄積がある。これらのコンテンツを自由にLIBRIéで読めるようにして、まず電子書籍というものに馴染んでもらうことが重要ではないだろうか。
Posted in book, gadget | 4 Comments »
金曜日, 3月 26th, 2004
クリエイティブ・コモンズ中心人物の1人であるレッシグ教授が新刊『Free Culture』を発表した。同書の驚くべき点は、一般書店での販売以外に、全文のPDFがネット上に「無料で」公開されるということ。「著作者表示・非営利」という条件を満たせば、誰でも自由に利用できる(転載などもOK)。翻訳も当然自由だから、日本語版も登場するかも?(←他力本願ですが……)
私も編集者・ライターとして、クリエイティブ・コモンズを利用したコンテンツ配布に興味がある。公開することで売上が伸びた書籍もあると教授は紹介していたが、それはすべての書籍に当てはまるわけではないだろう。ジャンルや知名度等々、さまざまな条件が関わってくるはずだ。
『Free Culture』の売れ行きによっては、一般の出版社がクリエイティブ・コモンズを利用するシーンも増えてくる可能性もある。コモンズがビジネスに与える影響についての研究も進みそうだ。
(2004/07/12追記)
日本語版『Free Culture』も翔泳社より発売される。
Posted in blog, book | No Comments »
月曜日, 3月 22nd, 2004
現在発売されているMacintoshには、「iLife’04」という製品がインストールされています(パッケージ製品としても販売)。写真管理や音楽再生、ムービー編集のためのソフトがまとめられているのですが、ありがちな付属ソフトではないところがすごい。やりたいことが実に簡単に、気持ちよくできるんですな。
iPhotoで写真を整理している時、一覧表示の画面でスライダを動かせば、一覧画面のまま写真が拡大・縮小する。GarageBandではループという素材を並べていくだけで、それっぽい曲ができてしまう。iTunesで音楽CDをMacに取り込むには、本当にワンクリックだけでいい。iMovieではドラッグ&ドロップでムービーにかっこいい特殊効果をかけられる、等々。
私はWindowsとMacintoshの両方を使っていますが、こうした(特にクリエイティブ系)ソフトウェアの使いやすさに関するこだわりは、Macに一日の長があると思いますね。
というわけで、個人的にも入れ込んでいるiLife’04の本が発売されます。書名は、『Mac OS ?ビュンビュンテクニック (iLife’04編) 』(アスペクト)。一昨年出した『Mac OS Xビュンビュンテクニック デジタルライフ編』の改訂版に当たりますが、内容は全面的に刷新しています。
新しく加わったGarageBandは、楽器を弾けない人からバンドをやっている人まで必見の技を解説。調子に乗って「ビュンビュンテクニック」シリーズのテーマ曲(歌付き!)まで作ってしまいました。iMovieではクレイアニメにも挑戦。デジカメがあれば、すぐに挑戦できます。iTunesの奥深さにも驚かされるはずです。
あと、地味ですが、iLifeアプリケーションを自動操作するAppleScriptの記事はぜひ読んでほしいですね。アップルが公開しているスクリプトは、日本語環境で動かないものが多いのですが、これらを完全日本語化しました。iTunesで聞いている曲のアーティストが、ほかにどんな曲を出しているか、なんてことも一発で調べられます。そして、iDVDを強力にパワーアップさせる「iDVD Companion」は、DVDビデオを作ろうと思っている人に必須の大物ツールです。
Posted in book, Mac, works | 5 Comments »
金曜日, 3月 12th, 2004
今年も「ハッカー入門」の季節がやってきた!(←何だかなあ……) ということで、『PCJapan』2004年4月号(税込み980円・3月13日(土)発売)の特集1は「春のハッカー入門」、そして特別付録として「ハッカー用語辞典2004」が付いてきます。辞典の総ページ数は何と376ページ、2003年版より40ページ増。「ハッカー」とタイトルに付いているけれど、別にアングラな話ばかり載っているわけではなく、ネットワーク、ハードウェア、ソフトウェアと、IT全般を網羅しています。用語解説はちょっと濃いめ。
昨年と同じく辞典の編集作業を行いましたが、このペースで増えていったら、来年版はいったい何ページになるやら。本気で恐ろしい……。
Posted in book, dictionary, ITgeneral, works | No Comments »
金曜日, 3月 5th, 2004
日本の法律に準拠したクリエイティブ・コモンズ・ライセンスが公開された。クリエイティブ・コモンズというのは、著作権の適用範囲を著作者自らコントロールできるようにしようという運動だ。自分の文章や絵、音楽などに対して「これは商業利用してもいい」とか「改変はだめ」といった許諾を、簡単なマークで示せるようになる。クリエイティブ・コモンズは何かというのは、こちらに詳しい(ちょっと長いが……)。
運動の中心人物でもあるローレンス・レッシグ氏の『コモンズ』、同氏のブログなどを読んで、私なりに理解した範囲でいうと、クリエイティブ・コモンズは現在の著作権に関する危機感から生まれてきたものらしい。ギョロ目のネズミで荒稼ぎしている会社などが、ロビー活動を行ってコンテンツを囲い込んでいるわけだが、こういう状況が続くと創作活動が阻害されてしまう。先述の『コモンズ』の冒頭にはこんなくだりがある。
おかげで、有能な監督が若いアーティストにできるアドバイスはこんなものだ:
18歳のアーティストにわたしはこう言うだろう。:もう好きなことはなんでもやっていいよ。でも──そしてここでわたしは、権利が法的にクリアできないからお金を払わない限り映画には入れられないものの長大なリストを読み上げることになる。[で、自由ね。存在するのはこういう自由だ]:きみはまったく何もない部屋で、友だち二人と一緒に映画を作るのはまったく自由だ
(さらに…)
Posted in blog, book, XML | 4 Comments »
金曜日, 1月 30th, 2004
新紀元社から『プログラミング言語AWK』という書籍が発行された。AWKは、UNIX系OS(Mac OS Xも含む)に標準で備わっているテキスト処理ツール。UNIXのみならず、DOS、Windowsなど、さまざまなプラットフォームに移植されている。AWKは単なるツールではなく、非常に奥の深いプログラミング言語でもある。C言語の開発者達が、ちょっとした処理をCよりも簡単に記述するために開発したものだという。
私は、シャープのX68000というパソコン(興味がある人はこちら)を使っている時にAWKを知ってはまった。例えば、タブ区切りのデータがあったとすると、特定の項目だけを抜き出したり、入れ替えたりといった処理が実に簡単に行える。テキストデータを1行ずつ読み込み、区切り文字で自動的に分割してくれるので、ユーザーは細かな処理をいちいち記述する必要がない。PerlやRubyといったスクリプト言語のはしりといってもいいだろう。
『プログラミング言語AWK』は、1989年にトッパンから初めての邦訳が発行され(以前紹介したのはこのバージョン)、2001年にシイエム・シイから再発行、そして今回、新紀元社からまた再発行されることになった。書店でざっと見た限りでは、最初の版と内容はまったく同じようだ。ちなみに、新紀元社はトッパンから、いろいろと本の版権を買い取ったようで、情報工学シリーズとしても『CプログラミングFAQ』、『Cプログラミングの落とし穴』もいっしょに発売されている。
『プログラミング言語AWK』は、プログラミング言語の解説書ではあるのだけど、とても読みやすく書かれている。「テキストデータを効率的に処理したいなあ」と思っているのであれば、まず手にとってほしい名著だと思う。プログラミングのとっかかりにもなると思うし。
昔読んで、いいと思った本が何度も再発行され、ちょっとうれしかったので紹介してみた。
Posted in book, programming | No Comments »
木曜日, 12月 18th, 2003
私もサブで編集に参加した『Mac OS Xビュンビュンテクニック v10.3完全対応版』(Amazon)が明日19日に発売されます(こちらで立ち読みもできます)。
一ユーザーとして見ても、今度のPanther(10.3のコードネーム)は実によくできています。派手な機能としては、ウィンドウの切替がスムーズにできるExposéあたりが目玉ですが、ちょっと使うと本当に細かいところまで手が入れられていることに気が付きます。個人的に気に入ったのは、「プレビュー」と「カラーラベル機能」。プレビューは画像やPDFを見るためのビューアソフトですが、PDFのスクロールと検索がとにかく速い。作業中、大量のPDFを閲覧する必要が出てきたのですが、プレビューのおかげで助かりました。カラーラベルはファイルを色分けする機能ですが、アイコンに色を付けるだけではなく、ファイル名も含めて色が付くから非常にわかりやすい。Windowsにも標準でほしい機能です。
Mac OS X10.2以前を使っていて、本体の買い換えを考えている人は一度Pantherを試してみてからの方がよいでしょう。私は、iBook/600MHzからPowerBook 12インチへ買い換えるのを思いとどまりました。それくらい動作速度も速くなっています。
それにしても、先週一杯まで作業していて、本当に疲れました……。
Posted in book, Mac, works | No Comments »
土曜日, 11月 22nd, 2003
ニフティもいよいよblogサービス「ココログ」を開始するそうだ。使われるシステムは、TypePadをカスタマイズしたもの。TypePadのデザインや機能が気になっていたけど、「英語版だからちょっと」と敬遠していた人も安心して使えるのではないだろうか。
NTTデータのDoblogもはじまったし、本格的にblogが盛り上がりそうな気配が出てきた。
今月発売された『ウェブログ☆スタート!』では、TypePadを使う様子を日記風に紹介しているほか、ネタの出し方、長続きさせるコツなども丁寧に解説。「ココログ」や「Doblog」に興味がある/使っている方もぜひどうぞ(サポートブログも用意してます)。
Posted in blog, book | 5 Comments »