日本Ruby会議2008のメモ(2)
6月 22nd, 2008日本Ruby会議2008のメモの続き。
・さらに仕事に使うRuby(後藤 謙太郎氏(ごとけん))
プロジェクト管理ツールのRedmineが便利そう。
・日本Rubyのリファレンスマニュアル2008・初夏(青木峰郎氏)
執筆支援システム「ReVIEW」。ReVIEWフォーマットでドキュメントを書くと、HTMLやLaTeXの形式で出力できる。InDesignのXMLで出力することも可能。単純なレイアウトの書籍なら、制作効率を大幅に上げられそう。ぜひ試してみたい。
・The future of Ruby in Mac OS X(Laurent Sansonetti氏)
現在のMac OS X v10.5 Leopardには、RubyCocoaが搭載されていて、Cocoaフレームワークを活用してMac OS Xを開発できる。ブログエディタのblogoやIRCクライアントのLimeChatは、RubyCocoaで開発されているそうだ。しかし、RubyCocoaでは、プロキシオブジェクトを作成してCocoaフレームワークを呼び出しているので、メモリの利用効率が悪く、速度が遅いという欠点がある(らしいですがよくわかりません。詳しくはこちら)。
Laurent Sansonetti氏(Apple社員!)が開発しているMacRubyは、Objective-Cで実装したRuby(1.9準拠)。プロキシクラスを作成しないため、パフォーマンスが圧倒的によくなる(アプリケーションによっては10倍速くなるとか)。
現在のバージョンは0.2。今年の終わりには0.3が出て、RubyCocoa互換のモードも搭載。MacRubyでアプリケーションを書くためには、結局CocoaフレームワークとObjective-Cに通じている必要がある(RubyCocoaも)。しかし、Sansonetti氏らが一晩で作ったという「hotcocoa.rb」というモジュールを使うと、ものすごく簡単にCocoaアプリケーションが作れるみたいだ。デモを見ていて「もしかして、これなら私にもCocoaアプリケーションが作れるかも!」と思ってしまったくらい。0.3以降では、AppleScriptと同等のアプリケーション制御もできるようになるそうな。Mac OS Xにはいつかわからないが、MacRubyが搭載される予定という。iPhoneへの搭載は難しいとのこと。