コミュニケーション用の絵記号300語、JIS規格化
4月 15th, 2004
2004年4月15日付の朝日新聞朝刊によれば、「PICシンボル」300語がJIS規格化される見通しになったとのこと。PICは1980年代にカナダで開発された絵記号で、障害者のコミュニケーションや、外国人の日本語学習教材に利用されている。日本PIC研究会のWebページは、こちら。
実は、私もだいぶ前（99年ころ）からPICに興味があって、関連書籍を購入したりしていた。Palmのプログラミングを勉強しようと思っていたので、Palm上で動くPICのコミュニケーションツールを作ってみようかと思っていたのだ。アイコンデータはないかと探したら、パソコン用にPIC DICというものが出ていた。ただこのソフトが高かったのと、日本PIC研究会が関西中心に活動していること、あとPalmプログラミングが難しかったこと（とほほ。そのころはCodeWarriorくらいしかなかったし（←言い訳））等々により、あっさり挫折してしまった。
PICシンボルがJIS化されれば、アイコンデータの入手ももっとしやすくなるだろう。フォントとして提供するメーカーも出てくるのではないか。Unicodeなどの文字集合に取り入れられればさらにすばらしい。そうなれば、パソコンやPDA用アプリケーションのアイコンをデザインする手間もだいぶ軽減されるかもしれない。
上の記事では、
日本PIC研究会員で、JSA（日本規格協会）の調査委員会の一員としてJIS化に取り組んだ井上智義・同志社大学教授は「言語障害者や高齢者の会話用だけでなく、言葉の通じない外国でこのソフトが入ったパソコンかカードで買い物をすることも可能」と話している。
と書かれている。確かにPICシンボルの解説書を読んでいると、これならかなり細かいところまで意思疎通できるのでは！という気になってくるのだ。今後の展開に期待大。
4月 17th, 2004 at 17:36
PICシンボル
PICとは「Pictogram Ideogram Communication」の
4月 23rd, 2004 at 10:10
はじめまして。神戸学院大学の清水寛之（しみずひろゆき）と申します。日本PIC研究会のメンバーです。このたびは、PICに関心をもっていただいて、たいへんうれしく思います。これからもさまざまな人たちの交流や意見交換を通じて、PICの可能性を探っていきたいと思っています。まずはお礼まで。
4月 23rd, 2004 at 14:12
ご丁寧なコメント、ありがとうございます！
私もPICにはさまざまな可能性を感じています。WebページなどでPICシンボルを公開していただければ、普通の人の興味も集めやすいし、関連ソフトの開発も進むのではないでしょうか。著作権は日本PIC研究会が所有されているということですが、このあたりの扱いも明確にしていただけると助かりますね。
PICの展開、とても楽しみにしています。
5月 16th, 2004 at 19:53
言語障害者の絵記号・ＰＩＣシンボル
binWord/blog：コミュニケーション用の絵記号300語、JIS規格化という記事を発見しました。 記事の先をたどっていくと、日本PIC研究会というところが著作権を所有しているようです。 実際??…
7月 7th, 2004 at 11:41
はじめまして。
私は知的障害者施設の作業指導員です。実は施設に自閉症
の利用者がおり、コミュニケーションの取り方に難しい点があります。たまたま、「知的障害のある人のためのバリアフリーデザイン（彰国社刊）」を読み、ピクトグラムのことを知りました。現在、困っているのは、挨拶のできないことです。本人にこちらから「おはよう」と声かけしても返事がありません。言葉を発することができませんので、絵カードを応用できればと考えております。
7月 8th, 2004 at 22:07
自閉症についてまったく知識がないため、Wikipediaで調べてみました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/自閉症
説明文中には、「自閉症児者は、耳で聞くことよりも眼で見ることの方が認識しやすいという視覚優位の特性がある。このため、自閉症児に注意を与えるときは紙などに書いて見せると効果があるとされる。」とありました。
なるほど、これがその患者さんに当てはまるのであれば、絵カードは効果があるかもしれませんね。文章と違って、意味を一見して把握しやすそうですし。
お仕事、大変だと思いますが、よい成果を上げられることを期待しています。