『プログラミング言語AWK』再発行
1月 30th, 2004新紀元社から『プログラミング言語AWK』という書籍が発行された。AWKは、UNIX系OS(Mac OS Xも含む)に標準で備わっているテキスト処理ツール。UNIXのみならず、DOS、Windowsなど、さまざまなプラットフォームに移植されている。AWKは単なるツールではなく、非常に奥の深いプログラミング言語でもある。C言語の開発者達が、ちょっとした処理をCよりも簡単に記述するために開発したものだという。
私は、シャープのX68000というパソコン(興味がある人はこちら)を使っている時にAWKを知ってはまった。例えば、タブ区切りのデータがあったとすると、特定の項目だけを抜き出したり、入れ替えたりといった処理が実に簡単に行える。テキストデータを1行ずつ読み込み、区切り文字で自動的に分割してくれるので、ユーザーは細かな処理をいちいち記述する必要がない。PerlやRubyといったスクリプト言語のはしりといってもいいだろう。
『プログラミング言語AWK』は、1989年にトッパンから初めての邦訳が発行され(以前紹介したのはこのバージョン)、2001年にシイエム・シイから再発行、そして今回、新紀元社からまた再発行されることになった。書店でざっと見た限りでは、最初の版と内容はまったく同じようだ。ちなみに、新紀元社はトッパンから、いろいろと本の版権を買い取ったようで、情報工学シリーズとしても『CプログラミングFAQ』、『Cプログラミングの落とし穴』もいっしょに発売されている。
『プログラミング言語AWK』は、プログラミング言語の解説書ではあるのだけど、とても読みやすく書かれている。「テキストデータを効率的に処理したいなあ」と思っているのであれば、まず手にとってほしい名著だと思う。プログラミングのとっかかりにもなると思うし。
昔読んで、いいと思った本が何度も再発行され、ちょっとうれしかったので紹介してみた。