QuickTimeとムービーメールの親密な関係

12月 24th, 2003
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前回の記事でも書いたが、QuickTime 6.5でauムービーメールの再生や編集がサポートされた。これについて、アップルが製品説明会を開いたので行ってみた。説明会では、KDDIのEZムービー開発担当者がQuickTimeとEZムービーの関係についてかなり詳しく語ってくれたが、そのうち私が興味を持ったポイントをいくつか。


まず、ムービーのフォーマットについてだが、従来のau(CDMA 1X)のEZムービーおよびムービーメールは、amcという独自形式だった。2.4Mbpsの高速データ通信(1x EvDO)に対応したCDMA 1X WINでは、EZムービーに3GPP2、ムービーメールに3GPPを採用している(もちろんamc形式にも対応)。3GPPと3GPP2の違いだが、前者はGSM、後者はCDMA 2000用というだけで技術的にはほとんど同じらしい。FOMAなどがすでに3GPPを採用していることもあり、ムービーメールは違う事業者間でもやり取りできるよう3GPPにしたとのこと。
amcはauの独自形式だが、ベースとなっているのはISOの「MP4」フォーマット、すなわちQuickTimeなのだそうだ。amcではオーディオがMP3(オーディオ)とQCELP(スピーチ)だったが、3GPP2ではオーディオがAAC、スピーチがQCELPとAMRになった。また、amcではテキストテロップがKDDI独自形式だったが、3GPP2ではTimed-Textという標準形式になったくらいで、実はかなり近い構成のフォーマットという(そのほかにも、amcではダウンロード型コンテンツしか扱えなかったが、3GPP2ではストリーミング型にも対応している等々の違いがある)。当面はamcも並行して提供していくが、将来的には3GPP2に移行する模様。

続いて、ムービーの作成デモ。Mac上のiMovieやFinal Cut等で作成したものを3GPP2で書き出してCDMA 1X WIN端末へ送信したり、その逆を行っていた。iMovieから書き出すには、「ファイル」メニュー→「書き出し…」で、「QuickTime形式」「詳しい設定…」を選び、「ムービーから3G」で細かなオプションを指定すればいい。なお、前回の記事でムービーを読み書きするのにQuickTime Proを使っているが、再生だけであればProでなくともOK。また、iMovieなどから書き出す場合もProである必要はない。念のため。

QuickTimeを使ったムービーメールやEZムービーの作り方は、以下のページで詳しく紹介されている。
ムービー付きEメールを送ろう(EZムービー)
ムービー付きページを作ろう(EZムービー)

QuickTime開発者インタビューは、こちら

ムービーモブログも流行ってくるかもしれないなあ。

2 Responses to “QuickTimeとムービーメールの親密な関係”

  1. binWord/blog Says:

    オイル式万華鏡の見せる世界

    同居人がクリスマスプレゼントとしてくれたのが万華鏡。本体の筒以外に、オイルが充填されたガラス管が2本付属していて、これを本体に輪ゴムで取り付ける。 覗いてみると、オイルが?…

  2. Nakamura's Weblog Says:

    「QuickTime Pro」で「EZムービー」作成

    今まで、「EZムービー」は、「EZムービー作成ソフトLite」と言う専用ソフトが必要でしたが、「QuickTime Pro」で作成できる様になっています。「QuickTime Pro」では、FOMA用の「iモーション」も…

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