「ナノ」パブリッシングに可能性はあるか?
8月 2nd, 2003HotWiredの「ウェブログで生計を立てるジャーナリスト、成功の秘訣を語る」(上)および(下)では、blogの記事執筆だけで暮らしているジャーナリストを紹介している。
これに対して、梅田望夫・英語で読むITトレンドの「Blogを書いてカネを儲けられる時代が来るか?」では疑問を呈している。
「これから個人発信情報コンテンツが爆発的に増えていくとき、一般的にいってコンテンツのコモディティ化は避けられず、果たしてこのビジネスモデルは維持されるのだろうか(そもそもこの6-8万ドルというのも希望的観測が混じった見積もりであろう)と、どうも懐疑的にならざるを得ない」
「皮膚感覚として、「The democratization of publishing」現象は、書く側にとって、カネの匂いが全くしないのである。」
そして最後に、
「もちろんほんのわずかな例外は存在するだろうが、これほど金儲けがしにくそうな場で成功できる才覚があるのなら、他のことをやったほうが手っ取り早く稼げる、という気がする。」
と述べている。
私も梅田望夫氏の意見に賛成だ。blogをはじめとした「ナノ」パブリッシングはこれからも増加して文化として定着するだろうし、blogを利用したビジネスが盛んになるのは間違いないだろうが、blogの記事だけを書いて生計を立てられる人はやはり限られると思う。
個人がblogを使って何らかの収入を得たいのであれば、有料記事を売るのではなく、副次的に利用するのが現実的ではないか。例えばこのbinWord/blogを開設した理由の1つとして、私が今までにどういう出版物を手がけてきたか、どういう分野が得意か興味があるのかということを見せることで、今後の仕事へつなげたいという期待がある(もちろん、ほかにもいろいろな理由があるが)。また、特定のテーマに絞ったblogを開いて、そこに書き込まれた内容を書籍としてまとめて出版する方法もあるかもしれない。
上記に関連して、「Letter from Yochomachi」のKafu School News No16 「小説作法」 では、「書くという仕事が職業化してしまい、なんとか売って生活費を稼がねばならないという姿勢が、書籍に生活臭をプンプン臭わせるのだ。」
と書かれている。耳が痛いなあ……。
また、「趣味で blog して勝手に出来上がったような本は面白い」
として、坂木俊公『死体洗いのアルバイト』を紹介している。
8月 4th, 2003 at 13:21
Blogを書くことで稼げるのか?
お馴染みの梅田氏のBlogを書いてカネを儲けられる時代が来るか?という記事より。ウェブログで生計を立てるジャーナリスト、成功の秘訣を語る(上)(下)という記事を引用しつつ、??…