銀河ヒッチハイク・ガイド(その3)
7月 13th, 2003(前回からの続き)
Douglas Adamsは、『銀河ヒッチハイク・ガイド』以外にもいろいろ妙な本を記している。その1つが、“THE DEEPER MEANING OF LIFF”(John Lloydとの共著)。”A dictionary of things that there aren’t any words for yet”なんてキャッチが付いているが、これは日常生活で適当な言葉がない物事に、てきとーな言葉を当てた辞典だ。
例えば、”Yetman”という単語が載っているので、意味を見てみると……
A Yesman waiting to see who it would be most advantageous to agree with.
「誰に賛成するのが一番有利かタイミングを計っているイエスマン」とでも訳せばいいのか。ま、確かにそんなことを一語で表す言葉はないわな。こんな言葉がぎっしり詰まっている。あと、所々に語の意味を説明するイラストが挿入されているのだけど、どうでもいいようなことを百科事典のような真面目さで解説しているのがたまらなくおかしい。
『銀河ヒッチハイク・ガイド』シリーズでも、変な意味を割り当てられる言葉というのがいっぱい出てくる(というか、変な言葉しか出てこない)。例えば、主要キャラクターの1人、Fordの少年時代のあだ名は”Ix”(イックス)というのだが、これはベテルギウス第5惑星語で”boy who is not able satisfactorily to explain what a Hrung is, nor why it should choose to collapse on Betelgeuse Seven.”「フラングがいかなるものかちゃんと説明できないし、フラングがなぜベテルギウス第7惑星を衝突相手に選んだのかもわからない少年」(風見 潤訳)という意味だそうな。