お風呂で聞くMP3

7月 31st, 2005
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AQA026_small.jpgサン電子の防水MP3プレイヤー「AQA026」(USBメモリ付きモデル)を試用する機会があった。
AQA026本体は丸っこく、底にはゴムが付いていてすべりにくくなっている。風呂場にぴったりのデザインだ。上部にハンドルが付いていて、ぶら下げて使えるのもいい。
再生機能は、極めてシンプルにできている。本体の裏蓋を開けて、MP3ファイルを入れたUSBメモリをセット。ボタン類も再生/一時停止、1曲戻し、1曲早送り、モード切替(シャッフル、リピート)だけなので、操作に迷うことはない。一時停止してから一定時間が経過したら、自動的にパワーオフになっているのも気が利いている。
音質は取り立ててよいわけではないが、音が割れるようなこともない。音が響く浴室で短時間音楽を聞く分には十分だろう。風呂場で聞く「木星」(ホルスト)なんてのも乙なものだ。


防水ラジオ、CDプレイヤーなどはいくつか発売されているが、MP3プレイヤーというのは珍しい。特に、自分のお気に入り曲だけを聴ける手軽なプレイヤーは、ありそうでなかった製品だ。数年前は一部のマニアしか使っていなかったMP3プレイヤーが、ここまでこなれてきたというのは感慨深いものがある。この製品なら、(MP3ファイルを用意してくれる人さえいれば)電子機器が苦手な人でも手軽に楽しめるので、けっこう需要はあるのでは。ただ、シンプルな機能の割に、USBメモリなしで8,980円、USBメモリ(32MB)付きで10,800円というのはやや割高かな……。この値段ならば、AM/FMラジオの機能も付けてほしかったところだ。まあ、防水CDプレイヤーなどはみんなこれくらいの価格帯だから、AQA026が特に高いわけではないが。

デジカメ、携帯電話、携帯オーディオプレイヤーなどのガジェット類は、恐ろしい勢いで進化している。機器本来の機能だけではすでにセールスポイントとなりえず、長時間ムービーを撮影できるデジカメ、お財布にもなる携帯電話、動画を鑑賞できる携帯オーディオプレイヤーと、高機能・多機能化がどんどん進んでいる。先端のユーザーは新しい機能を求めるし、メーカーは付加価値を上げて利益を確保しなければならないから(最近は、需要より供給の方が先かな……)。
しかし、それほど新しい物好きでない人にとって、これらの機能は無用の長物。デジカメは写真が撮れればいいし、携帯電話は話せればよいのだ。そういう人にとっては、ちょっとくらい濡れても大丈夫な製品、電子機器だからと気を遣わなくてもいい製品の方がはるかに使いやすい。
メーカーも高機能・多機能一辺倒ではなく、防水機能や耐衝撃性を強化した製品をもっと積極的に出せば、利益率を落とさず潜在的な顧客を獲得していけるんじゃなかろうか。
ちなみに、上で掲載しているAQA026の写真は以前紹介した完全防水デジカメOptio WPAmazon)で撮影したもの。湿気が多い浴室でもそのまま撮影できるのはとても気軽で気持ちいい。防水性能が高まるだけで、これまでにはなかった楽しみ方も広がってくるのだ。

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